なぜ法令を守る必要があるのか

個人間での売買契約等のように個人と個人が契約する場合はお互いの合意がある以上契約を守る義務が発生するのは納得がいくかと思います。

ですがそもそも法令の場合は特段国民が一人一人国家等と遵守する旨合意したわけではありません。合意がないのになぜ私達は法令を守らなければならないのでしょうか?
私なりに考えてみました。

*ルソーの社会契約論等専門書をしっかり読んでの記事ではありませんのであくまで私見ですのでうのみにはされないでください。コラムにつきましては私の独断と偏見で書いていますのであくまで読み物としてお楽しみください。

①社会契約論の影響
各人は契約を交わしたわけではないが各々の人権保障や社会秩序維持のため主権者たる各人の集合である一般意思が社会と契約を交わしたと法概念上擬制したため順守義務が生じる。

➁間接民主制
民主的選挙で選ばれた民意を代表した国民の代表者達が議会で討議し可決・成立した法律であるから、各人が直接法令を守るという合意をしていなくても契約の順守義務が生じる。

このような理由が背景にはあるのかなと思います。

なお私は法令を守るのに否定的な立場ではありません。法令を守ったほうが人権が擁護されることが多いし社会も安定することが多いから原則きちんと法令は守るべきと考えています。ただし国民の利益にならなかったり不合理な法令や人権や自由を過度に制約する法令に関しては守る必要性は低いと考えています。


お読みいただきありがとうございました。

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 深堀法務行政書士事務所
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憲法改正をすべきかについて 2019年作成

最近憲法改正のニュースが出ていますのでとりあえず憲法について書いてみようかと思います。

前提知識として憲法とは国家の存在を基礎づける基本法を言います。最も重要な意義としては政治権力の組織を定めるのみならず,国家権力を制限して個人の人権を保障することと憲法学上では挙げられています。

では憲法改正をすべきでしょうか?
記事を書いているのはは2019年での私見としては現状では改正に反対です。
一切変えるべきでないとの考え方ではないですが、憲法96条に改正の手続きについて規定があること、及び国民主権の観点から、憲法改正は許容されるべきでしょう。

ただ与党の憲法改正の草案を読むと憲法の意義である国家権力を強くして国民の人権を制限するもので全く魅力を感じませんでした。新しい権利を付け加えた者もありますが、さほど明文化する重要性もないし、今までの憲法の箇所で国家にとって統治をしにくい都合の悪い部分を修正して提示した感が否めません。
(https://jimin.jp-east-2.storage.api.nifcloud.com/pdf/news/policy/130250_1.pdf)

改正の議論を国民に呼びかけるなら前提として国家権力のためではなく国民の人権を守り、国民の暮らしを守る魅力ある憲法を草案を提供していただきたいものだなと思っています。

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